The 24th Street Band/24丁目バンド 1979年
来るべき’80年代を先取りし、ニューヨークサウンド、フュージョンムーヴメント、これらを総花的に示唆したのがこのバンドと、バンド名を冠したこのアルバムだと思う。
ニューヨークサウンドの最初の発明というか奇跡というか。
ギターはハイラム・ブロック、ベースに盟友ウィル・リー、ドラムは鉄壁スティーブ・ジョーダン、キーボードにクリフ・カーター。このアルバム時は全員20代。
言わばこの後のルーサー・ヴァンドロスやマーカス・ミラーのジャマイカボーイズなど、表の顔の元祖であると思う。
裏のインスト側ではまだマイルスが健在であり、ハンコックが追随し、サンボーンやチック・コリアなどが台頭してくる。
サウンドそのものはまだ’70年代の香りが残るが、随所に光るキラキラ感はすでに’80年代のそれである。時代的にファンクやロックの影響もあるが、それがわかりやすさにも繋がって日本では大人気だった。
アメリカ本国では、西海岸から先発したTOTOが人気があり、日本の’90年代の渋谷系のようなローカルな発信だったと思う。ロスに続きニューヨークのスタジオが認められた時期とも言える。これまでのナッシュビルやモータウンの流れとは一線を画し、ハリウッドお抱えのL.Aシーンともまた違う発展を遂げることになる。
カントリー&ウェスタンのナッシュビル、ブラコン&ファンクのモータウン、ロック寄りのロスアンゼルスに較べて、ニューヨークは雑色の雑食。
このバンドもファンク、ロック、ジャズ、モータウンなど曲調の幅が広く、逆に言えばすべてが100パーセントではないが、無駄なくそのジャンルの特徴を器用に捉え吸収し反映させるのがニューヨークスタイルだったのかもしれない。
パーマネントのバンドであったが、アルバムは3枚出して解散するも、ハイラム・ブロックのソロプロジェクトで同窓会的にメンバーが揃ってレコーディングしたりすることもあるので、もともとがハイラムを中心としたスタジオミュージシャンのユニット的なものだったと思われる。
’80年代に日本に起こったバンドブームの際に、日本のバンドが目指していたのはこの24丁目バンドだったのではないかという感覚が年々強くなる。誰か偉い人で好きな人いたんだろうなぁ(個人の感想です)。
寄る年波には逆らわない。

