リドリー・スコット監督が1982年に発表した「ブレードランナー」という映画を、個人的には映像リファレンスにしています。他にも何作かありますが、今のところいちばん出番が多いです。
VHSのテープでも持っていて、レーザーディスク、DVD、Blu-rayと、歴代全てのメディアで購入しました。
今回テレビを新調したのでBlu-rayディスクから、いつものように「ブレードランナー」をリファレンスソフトとしてチョイスして再生してみました。
、、、、、、絶句、、、、、。
4K対応モニターの威力が半端ない、、、。解像力、コントラスト、発色、すべてがこれまでと別次元。
サイバーパンクの元祖とも呼ばれる本作の映像を、初めて観た時の衝撃は今でも忘れられませんが、それを上回る強烈なインパクト!!
鑑賞後「本当はこういう映像だったんだ」としばらく茫然自失状態。「現代のカメラで撮り直したのでは?」と思うほど。
出演しているハリソン・フォードも、今は亡きルトガー・ハウアーも若い若い。タイムマシンでもない限り撮り直しは不可能です。
ジョージ・オーウェルの「1984」やウォーショースキー兄弟(現:姉妹)の「マトリックス」シリーズ的な世界は、今や中国共産党政権が中国国内で実現していることも鑑みると、ある程度の現実的なシミュレーションに基づいて設定を考えていると思います。
「エイリアン」「ブレードランナー」と続くこの頃のリドリー・スコットの映像世界観は、 もちろんジョージ・オーウェルの影響もあるとは思いますが、現代SFの世界観に照らしてもまったく遜色なく、むしろ重厚なトーンが通奏低音として流れる数少ないハードSFのマスターピースになっています。
映画の舞台は、2019年11月のロサンゼルス。 まだちょっとだけ未来です。
「文明が先鋭化し過ぎた結果、頽廃した世界」が21世紀初頭には実現すると考えられた1980年代の空気が懐かしい。
私が生まれた1968年、アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックによる「2001年宇宙の旅」が製作されました。
IBM社が全面協力し、時代考証などは徹底的にシミュレーションされたものだったと思います。
しかし、現代は、ネットや携帯電話こそありますが、車は空を飛ばず、宇宙旅行なんて絵空事のまま。
科学技術や医療は着実に進歩していて、その発展は目覚ましいものであることは間違いないですが、頽廃するくらい先鋭化した文明に至っていないのは、形を変えたデカダニズムの一種かもしれません。

