ジャイアント・ステップス/トミー・フラナガン 1982年
コルトレーンの本家を差し置いてまずはこのアルバムから。
1959年のトレーンのジャイアント・ステップスの録音から20年余。ひたすら練習し続けました!! という音源。
本人は、1959年当時、おそらくコルトレーンのコンセプトについて行くのがやっとだったのかもしれない。戸惑いを隠せないプレイも散見された。
シーツ・オブ・サウンズというトレーンの特徴的ソロスタイルに、目まぐるしいコードチェンジ。表題曲は名曲でもあり難曲でもある。いざ演奏するとなると、暑苦しいのに制限がきつくて意外に誰が弾いても同じ感じになってしまうという恐ろしい罠も待ち受ける。
そこでトミー・フラナガン。鍛錬の成果でものすごく流暢な表題曲。こんなに軽やかなジャイアント・ステップス聴いたことがない。
他の選曲も1959年のアルバムからのものが多く、やっと完全に消化できたというか成仏できたかのような境地に達してる。
ベースは私の大好きなジョージ・ムラーツ。ドラムはアル・フォスター。難曲をサラリとプレイする職人たちの集うアルバム。
生きて精進すれば、ここまでできるのだという好例。夭折の天才たちが織り成すものとは違う生き様のつづれ織り。

