ノラ・ジョーンズ/ノラ・ジョーンズ 2002年
何年振りか覚えていない、いつ以来か記憶にない、そんな感じで久々に買ったブルーノートレーベルの新譜。
微かな記憶を辿ると、たぶん大学生時代にダイアン・リーブスの新譜を買って以来くらいだと思う。20年振りくらいだったかな? またしても女声ヴォーカル。
キャッチコピーのジョニ・ミッチェルの再来かどうかは別にして、当時、デカダンを抜けて新世紀に突入したにも関わらず、ちっとも明るくならない世相の中でそれなりにヒットしたと思います。
癒しを求めてとかいう感じではなく、独自の我が道を行く感じがなんとなく受け入れられていたんじゃないかと当時は思ってました。
ブルーノートからリリースされたことは話題になってなかったはず。シタール奏者のラビ・シャンカールの娘だと話題になったが父親の記憶はほとんどないらしい。
今、改めて聴くと、緑茶の味わい。
日本人は、緑茶の味の区別がつく。フランス人がワインを嗜むのと似てるかもしれないけどちょっと違うかも。
ケチャップとビタミンだけのアメリカ人(失礼!)とも明らかに違う。
ヴォーカルの感受性の高い人(ほとんどの人がそうなのかもしれないが)には、このノラ・ジョーンズのヴォーカルの機微がたまらんのだと思う。
ソウルのスウィートな部分や、ナッシュビルの素朴さ、ジャズのエスプリなど、様々な音楽のチャーミングな部分がノラ・ジョーンズに集約されている気がする。
この年代にリリースされたこのアルバムはちょっと時代の仇花的ではあったが、以降、時代の移ろいに歩調を合わせるようにノラのフォロワーが続きヒットチャートを席巻してゆくことになった。
最近やっとヴォーカルの機微が普通のリスナーの1/100ほどわかるようになった気がする。
そんな自分にとっては熱く燃えるものは無いのだけれど、コーヒーでもなく紅茶でもなく緑茶な気分な時にはノラ・ジョーンズ。玉露だと思う。

