2024.01.15 The Case of the 3 Sided Dream in Audio Color/Roland Kirk

音楽

 過去・現在・未来そして夢/ローランド・カーク 1975年

 通称「スリーサイデッドドリーム」。
 有名かどうかはわからないが、私が学生時代のジャズ小噺にこんなものがあった。

 コルトレーンがテナーサックスで和音を出そうとひたすら修行していたころ、
 セロニアス・モンクがやってきた言った

 モンク ”ヘイ、トレーン、俺はサックスで和音を出す方法を知ってるぜ”
 コルトレーン ”どうやるんだ?”
 モンク ”簡単さ、サックスを3本くわえればいいんだ”
 コルトレーン ”F〇ck”
 この会話を隣で聞いていたローランド・カーク ”その手があったか!!”と本気にした。

 盲目だが、あらゆる管楽器を演奏することができ、ライブでもホントに3本同時にサックスをくわえて鳴らしたりしてたローランド・カーク。
 逸話だけ聞くと色物かと思いきや、曲もサウンドもプレーヤーとしても一流。

 特にこのアルバムは、いかにも’70年代といったソウルナンバーやファンクチューンのみで構成されているのだが、全ての楽曲が素晴らしい。
 もちろん、ユーモアのセンスも盛り込まれているのだが、ファンクのおバカとはまた一風変わったシニカルな要素が満載。
 カーク本人も政治的発言の多い人物だったらしく、伝え聞くような破天荒っぷりがこのアルバムにぎっしり詰め込まれている。

 スティーヴ・ガッドをはじめ、当時の腕利きのスタジオミュージシャンがこぞって参加しているのだが、ベースは(俺が知らないだけかもしれないが)みんな無名。
 しかし、そのベースラインは未だに弾けない。どうやって弾いているのか、またはどんな楽器を使っているのかも想像がつかない。
 弦のベースじゃないかもしれん。オルガンなどキーボード系かも? それすらわからん。

 とにかく正体不明のベースパートなのだが、楽曲はご機嫌な曲ばかりでかなり楽しい。
 しかし、聴くたびにベースの謎に悩まされるという複雑なアルバム。

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