マイルス・スマイルズ/マイルス・デイヴィス 1966年
黄金のカルテットと呼ばれるマイルス第二期カルテット。名作「カインド・オブ・ブルー」を生みコルトレーンを擁した第一期と比肩しうる、というか2023年の現代に至るまで、ジャズ界最高のカルテットと言える。
マイルスと袂を分かち、自らの音楽に向き合いフリージャズへ邁進したコルトレーン。
新たに向かう方向を見据えていたマイルスが、トニー・ウィリアムスをはじめとする、まだ若手だったハービー・ハンコックとロン・カーターを参集させ、トレーンの後釜として白羽の矢を立てたのがウェイン・ショーター。
前作「E・S・P」で邂逅したメンバーが、本領を発揮したのが本作だと思う。
「E・S・P」においては手探りで方向性を探していたが、手応えを感じた黄金カルテットが満を持してリリースしたのが本作。笑っているマイルスのジャケ写は当時レア中のレア。
一番とっつきやすいとも言える。黄金カルテットのポピュラリティ全開なのはこれだけかも。
勝って兜の緒を締めるというわけではないのだろうけど、次作「Sorcerer」とセットの「Nefertiti」になると、さすがの帝王マイルスも次の時代の波に向け構想を練り瞑想をはじめている感あり。
個人的にはスタジオ盤のアコースティックマイルスの頂点はこのアルバムなのかもしれないと思っている。
異論は認める。寄る年波には逆らわない。

