ワルツ・フォー・デビィ/ビル・エヴァンス 1961年。
ライブ録音のジャズピアノトリオの名盤中の名盤。
スコット・ラファロのベースの真骨頂ここにあり。ストレートアヘッドの4ビートとは一線を画す新たなジャズベースの在り方を示した天才ベーシスト。
このライブの11日後に交通事故で亡くなることは誰にも予見できなかった。
もう少しこの新しいアプローチの作品を聴きたかった。
ビル・エヴァンスのピアノはリリカル。この上もなくリリカルっス。アルバムジャケットの端正なイメージと異なり、私生活は大荒れだったエヴァンス。
その一因として、夭折した天才ベーシストを失ったことが大きく影を落としているのかもしれない。
ポール・モチアンのドラムはビル・エヴァンスの世界を完全に理解している。キース・ジャレットのアメリカンカルテットにも参加するポールは少々内省的だが職人技のドラミングがピアノトリオに向いているのだと思う。
三者三様の才能が昇華した瞬間をとらえた貴重なドキュメント。

